後を絶たない「なんちゃって住宅ローン問題」の相談
- 東日本不動産相談センター
- 2020年12月8日
- 読了時間: 3分
更新日:2022年5月26日
以前にも書きましたが、「なんちゃって住宅ローン」とは投資用マンションを融資条件が有利なフラット35などの住宅ローンを利用して購入し運用する「不正行為」です。
ニュースにもなったのでご存知の方も少ないないかと思いますが、一部の投資用マンション販売会社が主に若年層や低所得者のユーザーへ販売する時に利用していたようです。
また、市場よりも高い金額で販売しているため、購入者へのキャッシュバックで100万円などといった通常考えられないようなケースがあったり、購入前にあった借金も代わりに完済してくれたりと、一見メリットがあるように見せるのが業者の手口です。
※現在は行政の指導も入ってるのでほぼ利用されることはないでしょう
例えば、郊外にある3LDKのマンションをフラット35を利用して3,500万円で購入させられる。
毎月の返済額が11万と少し。これを販売会社が11万円でサブリース契約をする。
業者の謳い文句としては、35年後の完済時にはタダでマンションと手に入れられたようなものです。年金代わり保険代わりとして考えてください。
もちろんそんなわけありません。
そもそもそのマンションは市場価格でせいぜい2,000万前後の築古ファミリーマンション。
賃貸をつけるのも難しいような最寄り駅徒歩20分の立地。
販売業者が保証家賃11万円でサブリース契約しているが、実際の入居者が支払っている家賃は8~9万円がいいところ。
そして最も恐ろしいのが、このサブリース契約をしているマンション販売会社が突然姿を消す事例が増えている事。その後どうなるかというと、当然家賃の支払いはなくなります。
実際に住んでいるか分からない入居者とも連絡が取れません。
購入者の方が遠方であればすぐに見に行くなんていう事もできません。
その間ももちろん住宅ローンの返済は止まりませんので、自腹で毎月11万円以上を返済しなければなりません。大変な苦労をして入居者の有無を確認してみると空室であることが多いです。
こうなってくるともう八方塞がりです。金融機関は返済の猶予などの相談には乗りません。
ビタ一文まけず一括返済を求められます。不正行為をしていたのですから当然です。
売却しようにもそもそも市場価格より明らかに高額で購入してしまっている為、ローン残額には到底届きません。2,000万円で売却できたとしても不足分の1,500万円は持ち出し(自腹)となります。
相談されてきた方のほとんどが20代半ばの方でした。弁護士を紹介させて頂いた方もおりました。
非常に厳しく辛い事ですが自己破産される方が後を絶ちません。
購入された方は皆さん知らなかった、聞かされてなかった、説明してくれなかった。
確かにそうなんでしょう。悪徳マンション販売会社の巧妙な手口に騙されたのかもしれません。
ただ、責任は債務者であるご自身が取らなければならないことには変わりません。
世の中「知らない」と「知っている」では大きな違いがありますよね。難しい問題です。
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必ず解決方法がありますので諦めずにご相談ください。
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